Starmacks Cafe/ Topics of the Macintosh, and so on...

9.「UNIX始めました」編

※バックナンバーの時間軸は上から下への流れになります。


IBM、90nmプロセスで製造開始!   2月15日(日) 2004
IBMがようやく、90nmプロセスでPowerPCプロセッサの製造を開始した。この90nmプロセスで作られたPowerPC 970(Appleでの呼び名、PowerPC G5)は、今までの130nmプロセスで製造されたものと区別するために、PowerPC 970FXという呼称となる。CNETによると、クロックは2.5GHzになるとのこと。ただ、少し気になるのは、これとほぼ同じ内容が2月13日付けでIBMアメリカ本社HP上プレスリリースにも掲載されていたのだが、今日、15日の正午前あたりからその記事にアクセスできない状態になっていることだ。

その後、その記事の在ったアドレスページへのアクセス自体は可能になったが、何も記事は表示されないという状態が続いている。(日本時間2月15日、23時現在)
しかし、今現在は、その記事だけではなくて、IBMプレスルームのページ全体が何も情報を表示できていないので、サーバの不具合か何かなのかもしれない。

因みにIBMのプレスリリースに書かれていた内容はCNETのものとほぼ同じで、90nmプロセスでの大量生産体制が確立したことや、SOI(Silicon On Insulator、つまり絶縁体とシリコンの積層によってリークを減らす技術)をこのプロセッサで初採用したことなどである。SOIは、集積回路の配線レイヤー(層)に、従来のアルミに替わって、より伝導性に優れた銅を使用しながら、かつ、半導体(シリコン)レイヤーと銅の接触面で原子が遊離して半導体内部でショートするのを防ぐことに成功した、シリコンの銅配線技術をさらに拡張したものである。

また、IBMのプレスリリースの方では、2.5GHz等の具体的なクロックスピードに関しては、触れられていなかった。

ただ、クロックスピードに関しては、IBMが単に触れなかっただけで、個人的には2.5GHzというクロックスピードは期待できるのではないかと思っている。それにしてもIBMはSOIによって、回路の微細化によるリーク電力の増加を食い止めることに量産レベルで成功したようだ。これによって、そろそろ頭打ちを噂されていたムーアの法則も、もうしばらくは生き延びることになるだろう。やはり”巨人”IBMは伊達じゃない。

おそらく、明日にはHP上のプレスリリースが復活するだろう。そこにまた、新たな情報があるかもしれない。それがちょっと楽しみだったりもする。

(後述:IBMのプレスリリース記事は、日本時間2月16日夕方頃HP上に復活したが、その記事の内容に変化は無いようだ)



iPod mini出荷開始   2月18日(水) 2004
Appleは17日、米時間2月20日金曜日、午後6時からiPod miniの出荷を開始すると発表した。しかし、実は初期の予約分に関しては、すでに出荷が始まっているようだ。( 部分引用: While some early orders are now shipping, Apple said the Mini, (中略), will show up in Apple stores and at authorized retailers at 6 p.m. Friday.)

すると米国にはすでiPod miniを腕に付けて、見せびらかしながら(いや、見せびらかしてるつもりは無いのかもしれないけど)ウォーキングやジョギングをしている人達が居るっていうことか。日本での発売はまだ2ヶ月も先になるというのに…。なんだかこうやって勿体付けられると、余計な物欲が刺激されていけない。これもAppleの作戦かもしれない、気をつけよう。

冗談はさておき、Appleは着々とiPod miniの受け入れ体勢を整えている。iSyncもバージョンが1.4となり、iPod miniにも対応した。今のところ、すでに10万件の先行注文を受けているそうだが、容量による棲み分けを明確にしたため、本家iPodのシェアを食う様子も今のところは無いとのこと。果たして、今後iPod miniはiPodを超えるヒット商品となるか?

個人的には、もう少し容量が増えたら十分イケルと思う。iPodの大きな魅力の一つは「自分の持ってるCDを全て持ち歩ける」ところにある。現時点でのiPod miniのターゲット層はシリコンプレーヤー購入者だが、その容量が数年もかからずに現在のiPodのレベルまで到達することは想像に難くない。そして、その頃の本家iPodはもっと多機能になってPDA化しているような気がする。

iPodでメールが読める必要はあまり感じないが、携帯IP電話の機能が付いていたら欲しいかもしれない。しかし、電話付きiPod…、デザインが難しそうだ。そうなると、やはり折りたたみタイプになるのだろうか。


ジョブズからのメール   2月21日(土) 2004
ご存知、スティーブ・ジョブズApple CEOが、2月18日、全社員に向けてメールを送信した。ドイツ語のサイト、99Macには、ジョブズからのメール全文が掲載されている。そのメールを読むと、ジョブズが何故、あれほどのカリスマ性を持ち続けていられるのか、が分かるような気がする。1997年にAppleに戻って来てから、iMacの成功によって奇跡的にAppleを立て直したジョブズだったが、それらの功績を独り占めせずに、メールの中で、従業員のお陰だ、と感謝の表現をしているのだ。

もちろん、シリコンバレーにおいて”創業者”はただそれだけで尊敬の対象になりがちな存在なのだろうが、ジム・カールトン著の「アップル」等を読む限り、ジョブズは決して人格者とは言い難い。気に入らないと、徹底的に相手をやり込め、時にはそれが元で会社から去る人物まで出る。子供のように自分勝手な一面さえもある。しかしそれでも、従業員や顧客への感謝の念は、常に根底にあったのではないだろうか。(あるいは、これはジョブズのNEXT時代に培った特質なのかもしれない)

私も、決してジョブズがいわゆる”いい人”だとは思わない(もちろん、悪人だとも思わないが)、だけれど、”創業者”のカンバンや、プレゼンテーションの上手さ、人を惹きつけるトークなどだけでは無い、何かがあるようにも思うのだ。それは単なる幻想かもしれないが。

 ジョブズから全従業員へ宛てたメール(拙訳)

仲間たちへ

今日は我が社にとって、ある意味で記念すべき日だ。私がアップルへ戻ってきた1997年の中頃、この会社は10億ドル(約1100億円)の負債を負っていた。
しかし、皆の頑張りによって、我々はアップルを回復させ、負債の殆どを支払い、また、銀行へ貯蓄を始めることさえできた。

そうして貯めた軍資金は今や大体48億ドル(約5280億円)にまで成長している!
だが、我々にはまだ、時期が来るまで意図的に支払いを凍結していた、3億ドル(約330億円)の負債が残っていた。

そして今日、我々の軍資金から、この、残りの3億ドルを支払った。

アップルは今、負債の無い会社になった - これは、ここ10年以上の間で初めてのことだ!

本当にいい気分だ。

スティーブ



UNIX始めました   2月24日(火) 2004
Mac OS Xの基礎部分は一般にDarwinとして知られているコアオペレーティングシステムである。そして、現在、最新のMac OS Xのバージョンは10.3.2だが、これはDarwinのバージョン7.2に相当する。因みにDarwinはBSD(Berkeley Software Distribution)と呼ばれるオープンソースのUNIXシステムで、最初にカリフォルニア大学バークレー校で作られたソースがその発端となっている。

私も大学院時代はUNIXを使っていた。X端末と呼ばれるLANで繋がった端末から研究室の所有するUNIXサーバ機に入り、皆で同時に様々な作業をしていたのだ。当時はコンピュータが今よりも高価であったためか、単に予算が少なかったためか(多分後者)、我々、素粒子論研究室は宇宙論の人達と一台のコンピュータを共用していた。そのため、宇宙論の誰かがシュミレーションを始めると、もはやメールを読むのにも苦労するほどコンピュータが遅くなったものだった。

時は過ぎ、端末に代わってパソコン(中にはMacも!)が支給されるようになり、また、大学院生もその多くが自分のノートパソコンを研究室に持ち込むようになると、皆、UNIXのコマンドを直接入力することはなくなった。UNIXはサーバだけで、そこにLANで接続したMacやWindows機を使ってメールをやりとりし、また、論文を書くことができるようになったためだ。そうして、私もUNIXのコマンドをどんどん忘れていった。

そして、OS XがUNIXベースで登場し、現在、私もOS Xを使っている。これはUNIXの勉強をやるしかない、とばかりに今日、解説書を買ってきた。題名は「Mac OS XのUNIX的活用法」(大津真著)
ターミナルから直接、UNIXコマンドで操作すると何が楽しいかと言えば、”GUI(Graphical User Interface)からでは不可能ないろいろ”が可能になるのだ。

UNIXコマンドを使いこなせるようになって、この本への投資分である3,800円+税の元は取らなくてはならない。何か楽しい使い方を見つけたら、このサイトで皆さんにもご紹介します。



ぐるぐる初体験   2月27日(金) 2004
私は自分のMacを自分一人で使っている。よって、ユーザーアカウントも今までは私一人の分しか無かった。しかしである、急遽アカウントを作る必要性が生じてしまったのだ。

それは、Just Systemからの一通のメールが発端だった。私はIMに、ATOK16を使用しているのだが、そのメールは、ATOK16のMac OS X v10.3用修正パッチが出たことを知らせていた。バグフィックス、プラス新機能。これは早速ダウンロードしなくては。ところが、その修正パッチを当てた後、メニューバーの表示がことえりになっている事に気づいた。日本語入力を示す「あ」の文字が、黒地に白抜きになっていたのだ。ATOKなら白地に黒文字の筈だ。

そして、ATOKに切り替えようとメニューバーの「あ」をクリックしてみて驚いた。ATOKが消えている。なんらかの原因で、修正パッチ適用時にOSとの関連付けが外れてしまったのだろか?そこで言語メニューバーから”言語環境を開く”をクリック。しかし、言語環境ウィンドウは、一瞬Dockに現れただけで、開かれることなくDockからも消えてしまった。

そこで、システム環境設定から言語環境を開き、入力メニューを表示させようとしたのだが、「入力メニュー」はグレーアウトしてしまっていて選択することができなかった。そこでまた、ATOK16スタートアップツールで設定しなおし、ATOK16を上書きインストールし、と、いろいろ試してみたが、それでもATOKは復活しなかったので、いよいよサポートへ電話することにした。

しかし、サポートが混む時間帯だったためか何度掛けても話し中になってしまい、一向に電話は繋がらない。何か手がかりは無いかと、片手でATOK16 のマニュアルを読みながら、もう一方の手で電話機のリダイヤルを押し続けた。そうして、ようやっとジャストシステムのサポートへ接続できたのだが、サポートの人も私がやった以上の対策は思いつかなかった。

そしてサポートの人は言った。「もしかしたらユーザーファイルの一部が壊れているのかもしれません。試しにもう一つアカウントを作って、そちらからログインしてみてもらえませんか」
私は、いらぬアカウントを作ってハードディスク内を汚したくはなかったのだが、背に腹は代えられない。もう一つアカウントを増やし、ログイン。しかし、結果は同じだった。う〜ん。

「少しお時間をいただいて、お調べしてからお電話をお掛け直しいたします」。サポートの人はそう言って、一旦電話を切った。”OSの再インストールもあり得ますのでデータをバックアップしておいて下さい”、と恐ろしい台詞を口にしながら。

OSの再インストールは面倒だ。OSの再インストール自体が、ではなく、現在と同じ環境を構築するのが、である。G5に外付けハードディスクを繋いでいるので、データのバックアップはワケもないことなのだが、アプリケーションをすべて入れ直し、パッチを当て、周辺機器のドライバを入れ、初期設定をし…、と、再インストール後に現在と同じ環境に戻すだけで気が遠くなるような作業が待っている。こんなことなら、内蔵HDを増設してスレーブ側にそっくり同じ環境を作っておけば良かった。

しかし冷静に考えてみると、まだPantherを使い初めてから3ヶ月。OSの再インストールが必要な程の状況とは到底思えない。そこで、ATOKのCDからアンインストーラーを起動し、いったんATOK関連のファイルを全て削除。そうしておいてからATOK16を再インストールしてみたところ、あっさりと直ってしまった。同時に、ツールバーから言語環境を開くことができなかった不具合も解消していた。どうやらATOKの修正パッチが干渉していただけで、OSのファイルが壊れていた訳ではなかったようだ。

その後、再びジャストシステムのサポートから電話が掛かってきたので、不具合が解消した旨を伝えた。サポートの人によると、今回の修正パッチはG4だと問題なく動作するとのこと。修正パッチがハード依存するなんて…。しかし、同じOSでも周辺機器のドライバソフトはハード依存することがあるので十分あり得ることだ。

もしかしたら、今回の不具合は単に、パッチのダウンロード時にノイズが乗ったか何か、なんらかの理由でダウンロードされたファイルが完全でなかっただけ、という可能性も考えられるが、個人的には、次の修正パッチが出るまでATOK16へのパッチ当てに関しては様子を見ようと思っている。

さて、今回の一連の出来事によって一旦増やしたアカウントを削除する前に、やっておきたい事がある。そう、ファーストユーザースイッチで切り替わる画面が見たい。アカウントのログインオプションでファーストユーザースイッチを有効にし、いざ、実行。

ぐるん。おお、切り替わった!もう一回。ぐるん、ぐるん。これは楽しいぞ。よし、もう一回。ぐるん、ぐるん、ぐるん…。
そうして、気が済むまで何回もぐるんぐるんし、十分堪能した後、いらなくなったアカウントを ようやく削除したのだった。



電磁波避け?!効果はいかに   3月2日(火) 2004
皆さんは毎日、どのくらいの時間をパソコンの前で過ごされているのだろうか。もしかしたら、「起きている間の殆どがコンピュータの前」なんていう方も居るかもしれない。私も普段の日は、かなり長時間MacやPCの前で過ごしている。そして最近、ちょっと電磁波の影響が気にならなくもない。しかし、パソコンやディスプレイ程度の電磁波で人体に影響を与える事など実際にあるのだろうか?

確かに私も、よく、目が疲れたり肩が凝ったりもするし、ときには軽い頭痛を感じる場合さえもあるが、それらは単に、ディスプレイを長時間凝視し続けたためだったり、長い間同じ姿勢でいたせいで血行が滞ったためだったりが原因で、この場合、電磁波はあまり関係無いのではないかと思っていた。同じ電磁波でも、X線やγ線などの、波長の非常に短いモノは遺伝子レベルで細胞を傷つけるので確かに恐いのだが、MacやPCからそんな危ないモノは出ていない。

しかし、”電磁波の影響”を抑えることで、疲れ目や肩こりがある程度軽減できるというのならば、試してみても損はない。そういえば、大分以前に、ウサギの耳の血行が電磁波の影響を受ける、という話を読んだことがあるような、無いような。

では、市販の電磁波防御グッズにはどのような物があるのだろうか。検索エンジンでまずヒットしたのは「電磁波防止布」。説明を見ると電磁波を遮断する素材で作られている、とある。これは確かに、電磁波を遮断(シールド)する効果はあるのだろう。しかし、ディスプレイと人間の間にこれを入れてしまっては、肝心の画面が見られない。この布でエプロンでも作って着ることで、身体に照射される電磁波はある程度は防げるかもしれないが、顔から上は無防備だ。疲れ目に効果が出るとは考えづらい。いっそ、覆面を作って被るか。あ、それだと目は無防備なままか。ディスプレイフィルタと併用すればバッチリだが。

さて、次に検索でヒットしたのは、「電磁波吸収シート」なる商品。キーボードの下などに敷いて使用するものらしい。説明には「配線パターンで作られるLCRと電磁波が共振する事によってシート周辺の電磁波を吸収し、電磁波が配線のGNDに流れ熱に変換されます」とある。

電気回路に詳しくない方のために少し説明するが、Lとはコイル、Cとはコンデンサ、Rとは抵抗のことである。LCR回路とは、LとCの組み合わせで決定する”共振周波数”を持つ、共振回路のことだ。つまり、ラジオが電波を受信するように、パソコンから出る電磁波をLCで捕まえて電流に変え、Rで熱にするというのだ。原理的には理解できるが、正直、そんなに効果は期待できないと思う。

LCで捕まえることで、電磁波の流れは多少変わるかもしれないが、全部捕まえきれるとは到底思えないからだ。例えば、ラジオを聞いている自分の側で、ポータブルラジオを使って自分と同じラジオ局にチューニングを合わせている人が何人いたとしても、ラジオが聞こえなくなることはまず無いだろう。原理的にはこれと全く同じ事なのだ。

もちろん、ラジオ局からの電波とパソコンの電磁波とではソース(発信元)のパワーが全く違う。しかし、この商品のカタログ値(除去率1〜200MHz:約96% 700MHz:約80% 1GHz:約90% 1.5GHz:71%)程の効果があるのかどうかは眉唾だ。私はこのカタログ値が嘘だと言っているのではない。だが、どの位置で測定した結果なのだろうか。少なくとも、人間の頭の位置で測定したらなら、このような結果は出ないのではないだろうか。

さて、この「電磁波吸収シート」と同じ原理で電磁波を吸収する物としては、トルマリンなどの自然鉱石もある。これは、鉱石の内部で、様々な周波数に同調する自然のLCR回路を形成しているということなのだろう。他の電磁波吸収グッズに比べて値段も安いし、一つ試してみるか、という気になった。

実は先日、舞浜のイクスピアリへ買い物に行ったときに、Stone Marketという自然石専門店を覗く機会があったのだ。電磁波吸収効果がある自然鉱石としては、トルマリンの他、クリスタルクォーツ(水晶)でも良いそうだ。ああ、そうか、言われてみれば水晶発振回路というものが存在している。

水晶の薄膜に電圧を掛けると非常に正確な周期で振動する。この原理を利用して、周波数のずれない送受信機や、正確に時を刻むクォーツウォッチが作られている。LC発信はCの値が温度依存するために狂いを生じやすい。それに対して、水晶発振は温度依存がほとんど無く、安定した回路を作ることができるのだ。

気は心、という事で、水晶のかけらを買って帰った。電磁波の吸収効果を多少なりとも期待して、かなり大きめのものを選んだのだが、それでも1000円だったので巷の電磁波グッズよりは大分安く上がった。

そして現在、Macのディスプレイと自分との間に水晶を置いてみてはいるのだが、その効果の程は定かでない。



メール管理考察   3月4日(木) 2004
自宅、会社、出先、ノートパソコン等のモバイル環境…。私もそうなのだが、自分宛ての電子メールを複数のコンピュータで受け取っているという方も多いのではないだろうか。しかし、メールを”管理する”という視点から言えば、一カ所のコンピュータで受け取った方が一元管理ができて都合が良いだろう。情報や連絡のメールが、あちこちに散らばっていては全体の流れも把握しづらいし、ミスを誘発する元にもなりかねない。皆さんも、それぞれの生活スタイルに合わせた、独自のメール管理法をお持ちのことと思う。

私の周りでも、メールはモバイルノートパソコンだけで管理するという人や、仕事のメールは会社でのみ受信、プライベートのメールは自宅でのみ受信、という具合にアカウント別に使い分けている人など、管理の仕方は様々だ。因みに私は、自宅のMac以外ではメーラーの設定を「サーバにコピーを残す」にしてあり、どこでメールをチェックしたとしても、最終的には全てのメールがMacに集まるようにしてある。

ところで、いわゆる”スイッチャー”はもちろん、以前からMacとWinの”両刀使い”だった人の中にも「メール環境はWin機で構築していた」という人は意外に多い。それは圧倒的に多いWinユーザーとのメールのやりとりを考慮してのことだったのだろうが、OS Xになり、新機種を購入するにつけ、「メール環境もMacにしたい」という人が増えてきたと聞く。

しかし、それらの人達を躊躇させてきた原因の一つに「今までWin機で受信したメールをMacで読むにはどうしたらいいのか分からない」というものがあったのだそうだ。私などはその辺がわりといい加減で、「昔のメールは昔のマシンで見るからいいや」というタイプなのだが。
そうは言っても、”メールの一元管理”の意味からも、メール環境をMacに移行するならば、過去のメールも Macで読めるようにしておいた方がやはりベターだろう。

友人Aも、”Win機によるメール資源”をどうするかということで、メール環境のMacへ移行を躊躇していた”両刀使い”の一人だったが、それも先日解決し、無事にメール環境の移行が完了したという。Aからのメールによると、「OutlookExpress-To - OE5/6 Multi Converterを使ってmbox形式に変換し、Mailに読み込んだ」とのこと。WinでOutlookExpress(OE)以外のメーラーを使っていたとしても、一旦、OEでインポートしてから変換すれば良いので、事実上全てのメーラーを扱えることになる。フリーウェアなので余計な出費が無いのも嬉しい。(友人A、情報ありがとう!)

他にも、Webメールやノーツなど”メールの一元管理”のために使えるツールはいろいろとあると思うが、要は個人々々、使う人にとって使いやすいツールや方法を選ぶことが重要なのかもしれない。日本も情報社会だと言われて久しいし、確かに情報は氾濫している。しかし、その情報があちこちに散らばっていては、必要になったときに使えない。

逆に、一カ所に纏められ整理分類された情報は非常に強力だ。例えば、分野別にディレクトリに分けられ情報整理された、検索エンジンが非常に強力であることは、検索エンジンを使ったことのある全ての人が認める事実だと思う。同様に、個人が持つ情報も、整理され一元管理されるならば、その人にとって、思ってもみない程強力な武器になり得るのではないだろうか。

その、情報整理の第一歩として、まず”メールを一元管理する”というのは悪くない考えだと思うのだが、どうだろうか。



Apple Store 続々開店   3月5日(金) 2004
米国時間2月28日に、Apple Store サンフランシスコ店が開店したが、そのときの様子を伝えるニュースサイトの記事を読んでいて、Apple Store Ginzaのグランドオープニングのときの熱狂ぶりを思い出した。

一般にMacユーザーはWinユーザーに比べて”熱い”。これは、Winユーザーが、会社で使っている等の受動的理由で使用している場合が多いのに対し、Macユーザーはその多くが自分から主体的にMacを選んでいるためなのかもしれない。Macはシェアの小ささから、DTPやデザイン業界にでも居ない限り”成り行きでMacを使っている”ということには、まずならないのではないだろうか。

さて、今回オープンしたApple Store サンフランシスコ店で、グランドオープニング前から並んでいた人は1200人。人数だけで言うとApple Store Ginzaのときの1/4程度だが、先頭に並んでいた人はやはり2日間徹夜したそうだ。

店内ではスティーブ・ジョブズが自ら”お出迎え”したとのこと。さらに、販売価格250ドルで600ドル相当のApple製品の入った福袋もあったりで、Ginzaに比べて随分待遇が良いぞ。

さて、3月12日にはApple Store サウスパーク店の開店も控えている。Appleは今後、益々直営店路線を強めていく様相だ。


8.「Safariの進化!」編へGO! 10.「Yahoo!に登録!」編へGo!