2.「黒豹現る!」編 ※Buck Numberの時間軸は上から下への流れです。 |
稼いでますね岩崎さん 10月21日(火) 2003 |
みなさんは、アゴラ(Agora)という雑誌をご存知だろうか。日本航空がJALカードのメンバーに向けて発行している月刊誌だ。”知的情報誌”と銘打っているだけあって記事の内容は、経済、歴史、文化、経営理論等、多岐に渡っており、私を含め実家の家族も皆、毎月送られてくるのを楽しみにしている。そして何故か、私の実家では、このアゴラはトイレに置かれることになっていて、皆、アゴラは基本的にトイレで読む。 私も先日、そのアゴラを読んでいたのだが(もちろんトイレにて)、そこに、ちょっと面白いツアーの広告を発見したのだ。それは、人気TV番組、『なんでもお宝鑑定団』(テレビ東京系)の鑑定士、岩崎紘昌氏と巡る、”ロンドン、パリ西洋アンティーク探索とショッピングの旅 8日間”というもの。 その旅行日程を見てみると、ロンドンに着いた直後に”岩崎氏の西洋アンティーク講座”がある。14時間も飛行機に乗った直後に講義とは、なかなかハードな講座ではないか。そして、次の日から3日間で2箇所のアンティークマーケットを廻る。その後、4日目にパリへ移動し、それから4日間で、さらに3箇所のアンティークマーケットを巡る。 最後のマーケットへ行った後は、”岩崎氏による鑑定を聞きながらさよならディナー”があるのだが、もしかしたら、ここで、一人一人、今回のツアーでゲットした物の中から、自信のある品を選んでその自己評価額をフリップに書いたり、司会の「ジャカジャン」という声に合わせてそのフリップを上げたりするのだろうか。そこで鑑定額が高ければいいけれど、凄く下がったりした場合は、かなり居たたまれないのでは、などと余計な心配をしてしまう。それとも、そういった事が無いように、購入時には岩崎さんが手取り足取りしてくれるのだろうか。 因みにこのツアー、338,000円と、8日間のロンドン・パリツアーにしては少々お高めの価格設定。これは、もしかしたら、「損はさせまへん、お客はん、その分、ガッチリ儲けさせて差し上げまっせ」(何故か関西弁)、ということなのか?それとも単に岩崎さんのギャラが高いのか? 出発日は2004年の1月13日と2月3日。また、岩崎氏本人による説明会が2003年11月18日に、お台場にて行われる。興味のある方は、(株)ジャルパック(03-5520-0884)まで。 |
「阪急交通特選旅行」2002年11月号に掲載されていた「パンダの子どもを抱こう」という趣旨のツアーのパンフレット。 あまりに違和感があったので、スキャナで取り込み、保存しておいた画像である。 |
iBook G4 参上 10月23日(木) 2003 |
iBookのCPUがとうとうG4化された。スペックは12inchモデルのクロックが800MHz、14inchの方は933MHzと1GHzの2ラインナップ。メモリは全機種DDR266で、システムバスは133MHz。12inchモデルは今までのG3
900MHzから、G4 800MHzへと、クロックのみ見ると100MHzのダウンだが、これはPowerBookとの差別化をより明確にするという意図もさることながら、やはりG4から発生する熱の問題が大きいのかもしれない。 G4はベクトル演算ユニットを搭載しているため、G3と比較して遥かに多くの熱を発生する。そして、iBookの筐体であるポリカーボネートは、熱伝導性が金属と比較して極端に低く、アルミ筐体であるPowerBookと比較して熱が内部にこもりやすいのだ。 PowerBookとの差別化はクロック以外にも、2次キャッシュの容量や、ビデオカードの違い等にも表れている。また、15inchと17inchのPowerBookでは、DDR333が採用されている。 しかし、12inchコンボドライブモデルのPowerBookと比較した場合、大きな違いは2次キャッシュの容量だけ、と言っても過言では無いようにも思える。iBookもBTOで内蔵Bluetoothを5,800円で選択できるし、ハードディスクもプラス2,900円で40GBを搭載できる。液晶はPowerBookの方が良い物を使っているという定評だが、それを考慮しても、iBook G4 12inchの124,800円という価格にはかなりの買い得感がある。 ただし、iBook G4の2次キャッシュ256KBは、メインクロックと同期して動作することを鑑みても、今どきのCPUとしては少ない。もちろんPowerBookの方が、2次キャッシュの容量が2倍ということと、メインクロックの差200MHzが相俟って、間違いなく軽快に動作する筈だ。 それであっても、2年前の40万円のPowerBookよりも確実に高性能なマシンが、この値段で手に入るのだ、と考えれば、”お買い得”と言えるのではないだろうか。 ところで、この時期にiBookをG4化したということは、もしかしたら、PowerBookのG5化が意外と早いのかもしれない。 |
iTunes for Windows 10月28日(火) 2003 |
iTunes for Windows日本語版が、10月21日(火)よりアップルのホームページからダウンロード開始予定であったが、それが延期されて今日で一週間になる。前回、10月21日にダウンロード開始が予定されていたときには、ホームページ上で数週間も前から予告されていたのだが、今回、延期となってから以降は、何のアナウンスもない。公開の目処も立てられないほどの不具合があるのだろうか。 英語版のiTunes for Windowsはすでに公開されているが、こちらもWindows2000環境で使用するとOSがクラッシュするなどの不具合が出ている、とネットニュースで読んだ。 それでも、これまでのところ、そんなには大騒ぎになっていないのは、iTunes for Windowsの需要の多くが、職場等のWindows環境でiTunesを使うMacユーザーにあったため、大目に見てもらえていたからだそうだ。 しかしながら、iPodのヒットに伴って、今後、iTunesの需要は"オンリーWindows"ユーザーにも確実に広がるだろう。そのときに、Windows環境をクラッシュさせてWindowsユーザーの感情を損ねてしまっていては、アップルの目論見、「iTunesをきっかけとする”スイッチ”」は水泡に帰してしまう。いや、水疱どころか、本来、スイッチする筈だった潜在顧客さえ失うことになれば、大きなマイナスとなるだろう。 その辺の絡みもあってiTunes for Windows日本語版の発表が遅れているのかもしれない。 ”スイッチ”までは考慮に入れないにしても、iTunes for WindowsはiPodの普及に貢献するだろう。iTunesは視覚的にも美しいし、Windows環境でもiPodでAACフォーマットを扱えるようになるためiPodの音質もより良くなり、iPodの利便性と相俟って、それらが口コミで広まることが期待できるためだ。 ヒット商品が出れば、企業としての開発力も強まり、我々としても、より楽しめるようになる。 まあ、理屈はどうあれ、”iTunes for Windows日本語版”、楽しみだ。 |
長瀞渓谷。舟からの眺め
奥秩父、大滝村「道の駅」裏手の渓谷
「道の駅大滝温泉」土産物店
(吹き抜け2Fより撮影)
極上のビロード 11月4日(火) 2003 |
件のiTunes for Windows日本語版が、予定より10日遅れの10月31日からアップルホームページ上でダウンロード可能となり、私も早速、自分のPCにインストールして使ってみた。インストールマシンは3年近く前のVAIOノート、PCG-XR7Z/K(モバイルPentiumV750MHz/Windows2000)である。 インストール後、iTunesを立ち上げ、インポート(録音)ファイル形式をAACに設定、ビットレートは160kbpsにカスタムした。MP3使用時には音質重視で192kbpsで録音していたのだが、AACの場合、128kbpsでもCD音源と聴き分けることが困難な程圧縮効率が良いとされている。 しかしながら、オーディオマニアとしては、より万全を狙いたい。160kbpsならファイルサイズも、今までの192kbpsと比べて17%近くも小さくできるし、AACフォーマットによって音質も上がるので一石二鳥、と考えたのである。(「オーディオマニアなら圧縮すんなよ」という突っ込みはこの際無しにしといてください) ディスクドライブにCDを入れて、録音開始。大体、5.5倍程度のスピードで変換されていく。iTunes for Macとの比較で、これはおおよそ、G3/700MHz程度の変換スピードに相当する。なかなか優秀だ。 ホームページ上で示されていたダウンロードファイルサイズが、Mac用に比べて倍近いサイズだったのが気になったのだが、これは単にCISC(複雑命令系/Win)とRISC(単純命令系/Mac)の違い等によるものだったのかもしれない。始めはこのファイルサイズの違いが、WinとMacでのエンコードエンジンの違いに結びつき、変換効率の違いになっているのでは、と懸念したのだが、Pentium系CPUよりもPowerPC系CPUの方が、クロック当たりの効率が良い事を考えると、このiTunes for Winの変換エンジンはかなり優秀だと言って良いと思う。 さて、肝心の音質だが、MP3と比べて、明らかに滑らかな音質だ。ピアニストのキータッチを誉めるときに、「ビロードの上を滑るような」という表現が使われることがあるが、ここでもその言葉が当てはまる。 また、wma形式に比べて音の輪郭がしっかりしているように思われ、ATRACに比べて抜けが良いように感じる。 AACの音質は(圧縮されたものの中では)今のところ、一番、自分の好みに近いように思われた。今後しばらくの間は、私がiPodで持ち出す音楽の圧縮形式はAACで行くことにしようと思う。 (※英語版iTunes for WinでWindows2000がクラッシュするという不具合は日本語版では改善されたようだ。少なくとも、私が試したWindows2000環境では問題なく動作している) |
ブロードバンドの恩恵 11月6日(木) 2003 |
先日ダウンロードしたiTunesを良く見てみると、左側「ソース」ウインドウの中に”ラジオ”の文字が。しかし、あまり期待はしていなかった。以前RealPlayerPlusという有料ソフトを使ったことがあるのだが、正直、ネットラジオに関しては、リンク切れがあったり頻繁に接続が切れたりで、あまり使えなかったからだ。我が家のネットへの接続環境は変わっていないので、今回、よく繋がるのはネットラジオ局側のクオリティが上がったためだろう。しかし、感心したのはiTunesの、ラジオ局のラインナップである。 例えば、RealPlayerPlusは有料ソフトということもあるのだろうが、「これだけ多くの局に繋がりますよ」というのが先行していた。2500局だったか25000局だったかは忘れたが、とにかく沢山の局がデフォルトで登録されていることをウリにしていた。しかし、その実、音質的にも、途切れないで聴けるという安定感的にも、まだまだという感を否めなかったし、事実、私個人としては、仕事等のBGMとしてネットラジオが定着することは無かった。 それに比して、フリーウエアのiTunesは、登録されているラジオ局の数こそはそんなに莫大という程ではないが精選されおり、音質も接続も、かなり安定している。もちろん、ビットレートが高い局の方が音質的には優れるが、16kbps等の低ビットレートの局でも、それなりにストレスなく聴けるし、128kbpsの局ならば、その音質はFMラジオを遥かに超えている。 また、ネットラジオの再生はCPUに負担をかけないので、重い作業をさせながら再生していても音飛びが起きないという利点もある。まあ、この辺の話はCPUに余裕のあるマシンを使用している人にはあまり関係ないかもしれないが。 インターネットによる映像配信もすでに始まっているし、ケーブルTVを利用したブロードバンドサービスもすでにあるが、数年もすると大きな画面で普通のTVのように視聴できる”ネットTV局”が存在しているのではないだろうか。ネット配信なら、今のところ電波法の規制も受けない(と思う)し、空中線出力(早い話、電波)の機材もいらないので、”ネットTV局”の設立が法律で規制される前の今こそ、この旨みあるビジネスに参戦するチャンスかもしれない。 ところで、私は今後、ネットラジオを愛用しそうである。 |
水面に光を反射する湖 |
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迷い所と決め所 11月12日(水) 2003 |
最近、”最新のMacでPantherを使いたい!熱”がどんどん高まっている。ほとんどビョーキである。病名は、Panther+Enthusiasm(熱狂)で、"Panthusiasm"なんていうのはどうだろうか。 このPanthusiasm(パンサー熱)、特効薬はPantherのインストールされたMacなのだが、果たしてどのハードを選ぶか、が目下のところの迷い所なのだ。 今のところ、自分の中で一番購入の可能性が高いのはPowerMacG5/Dualだが、PowerMacG5は発表されてからそろそろ5ヶ月が経過しようとしているので、もう暫くで次の価格改定がありそうだ。となると、G5を購入するなら、それを待つのが正解だろう。しかしながら、今現在の、自分のライフスタイルから考えるとノートパソコンの方が使い勝手が良いというのも事実なのだ。もしPowerBookを購入するなら15inchが良いと考えているが、こちらは10月下旬に発表されたばかりのiBook G4と比較して、コストパフォーマンス的にいかがなものか、とも思う。 それならば、取り敢えずiBookの12inch(iBookを購入する場合はモバイル性重視で12inchが良いと考えている)を買って予算を温存しておき、PowerBookがG5化されるのを待つ、または、後から、より高速化されたPowerMac G5を買う、などという選択肢もある。これは先日、ビックカメラ池袋店でiBook G4を触る機会があったのだが、そのiBook G4のレスポンスがなかなか良かったので、そんな選択肢もあるな、と思った次第なのである。 そこで友人たちにも意見を求めてみた。”今だにクロック数、90MHzのMac(CPUはPowerPCでさえ、ない)を現役で使っている”友人Nは、「おれもそろそろ買い換えたいと思ってるけど(そうだろうとも!)G4になったし、14inchのiBookで十分かな、さもなくばiMac」との意見だった。 では、この男、今までは高速なパソコンに無縁だったか、というと、決してそんな事はない。某大手電気メーカー系開発会社で、音声認識の開発を生業とし、会社では毎日3GHz以上で動くマシンを使って仕事をしている。 一方、一足先にG5ユーザーになっている別の友人Aは、こちらもプロのSEだが、Nとはちょっと意見が違うようだ。「いやいや、性能が上がったって言っても、ノートパソコンとデスクトップは根本的に違うんだよね。やっぱりデスクトップの方が快適に動くし、後々の事も考えたら、拡張性なんかが全然違うでしょ」 うーん、どっちの言っていることも分かる。最終的には、当然ながら”何に使うか”という極めてパーソナルな事柄が問題になってくるのだ。だからこそ、ハードウエアにも様々なラインナップがある訳なのだし。 自分の場合、パソコンに何を要求しているのだろう、と考えてみた。まず、GoLiveなんかのWeb関連ソフトが快適に動いてほしい。GoLiveの場合はHTMLソースを常に表示させながら編集画面が使えるモードもあるが、編集画面が小さくなるので、それぞれ切り替えて使うようにしたい。そのとき、遅いマシンだとソース⇔編集画面の切り替えでえらく待たされることがある。そういう、細かいストレスを避けたい。 静止画の編集では、フィルタを適用したり、スキャナで取り込んだ画像の傾きを少し修正したり、というようなときに、サクっと作業ができるとストレスがない。またはDV等の動画の編集や、エンコードしてファイル形式を変えたいようなとき、または音楽ファイルをAACに変換してハードディスクに放り込んで行くときにも、軽快に動いてほしい。 また、MS Office for Mac OS Xが軽快に動くためには、意外とマシンパワーを要求する。明らかにWindows版のOfficeに比べて、漢字変換等の動作が重いのだが、この、Officeに関しては、Microsoftの陰謀(?!)に負けず、PentiumV1GHz程度のWindows機並みにレスポンスしてくれれば嬉しい。 そして最後に、自分の専門分野での利用に関して。即ち、Mathematica等のソフトがより速く動作してくれるとなお良い。とは言っても、今のところ、MathematicaはWindows版しか持っていないのだが。 これらの事を考え合せると、「今すぐ高性能が必要ならG5、待てるなら、iBook」というところだろうか。取り敢えず今は、PowerMac G5の次期価格改定を見てから出方を決めようかと考えている。が、なにせ敵は得体の知れぬ”パンサー熱”だ。いつまでその主症状である”ワンクリック症”を抑え込んでおけるか、が問題だ。 |